白洲信哉 SHIRASU SHINYA OFFICIAL WEBSITE


平成28年9月1日(木)  |固定リンク

 

目の眼」10月号、発売いたしました。特集は「日本磁器誕生・有田焼創業400年記念 伊万里・有田のうつわ革命」。今年は、日本で初めて磁器の焼成に成功したとされる一六一六年から数えて四〇〇年という記念の年。それはうつわに革命をもたらす事件でした。以来、日本は世界にもまれなやきもの好きの国となり、有田ではいまもさまざまなうつわや陶芸作品を発信しつづけています。古伊万里と呼ばれる肥前磁器の歴史と魅力にあらためて光をあてます。





平成28年8月11日(木)  |固定リンク

  カンタベリー大聖堂


 海の日ではなく山の日だという。なんとまあお粗末なネーミングであろう。まったく小学生レベルである。これからお盆や二百十日など季があるのだが、休みありきにしてもあんまりである。

 さて、英国に行ってきた。アイラ島やケンブリッジなど、取材先が特定されての旅はあったけれど、本土?に10日ほど居てドライブしたのは、二十五のとき遊学して以来だった。ケンブリッジ、カンタベリー、サットンフー、ノーリッジ、イリー、ストーンヘンジにウエールズ横断、、、。車で走るとよくわかるのは、点と点ではなく、自らの力で線になることだと思う。英国は随分変わったように僕は思った。SAは日本的に(これは英国に、またSAに限らないが)サブウエイが増え、郊外には24時間営業のスーパーができ(なんと生魚が、鮭に鯖だけではなく、鱈やマグロ、豆アジにイワシ、、、魚種も豊富(と言ってもこの程度だけど)なぜかDIESEL燃料の方が高い。高速道路に有料部分があり、ロンドンの地下鉄やバスの初乗りは驚くような値段である。車は増え(これは僕の感覚なので?)渋滞箇所が多く、わが国の夏の北海道を運転しているのと変わらない。「イギリスはおいしい」は大した成長で、辛いのが苦手な国民がかわったのか、キングスクロス近くのカレー屋では、青唐辛子のトッピングがでたり、パブのサイドメニューも芋ばかりではない。当たり前に湯で加減というものもできていた。ビールは豊富だが、ウイスキーはワインにかわり、通りにはタバコを吸う人で溢れている。田舎と都会との差がなくなっているのか、ケンブリッジ中心地にさえ、ショッピングモールがあり、6時と早くに閉店はするが目覚ましい?進歩だ。

 だが、こちらも年を重ねているので、印象は現実とは違っているかもしれない。「昔はもっと早く移動できたのに」とどこへ行くのも楽しかったあの頃のイメージは消えていた。同行の櫻井さんが「これは若者の旅だね」と呟いたように、走り切るとか目的をもって一日中車に乗るなんていう年齢ではないのかもしれない。この旅の目的は、ロマネスクの教会と、初ウエールズの北と南の海をみることで、果たせたけれど四つばかり行けない所があった。リコーさんから、シータという機材を供給されて、それに見合った被写体をと、教会や空の広い遺跡はピッタリだったけれど、トリミングというか自分では切り取れない360度の威力を模索中だ。興味がある方はこちらのサイトをご覧あれ。長浜の観音展と、開催中のギリシャ展の画像がアップしている。次回は経由地パリの教会を掲載予定である。

 最後に旅の本来の目的を記す。ケンブリッジの18世紀後半のアビー(こちらに参考情報あり)を所有した大阪寿酒造の親族が、欧州初となる本格的な日本酒造りに来年着手する。縁あって、「日本酒を作るなら酒器を」と話しになり、来年伊賀の福森さんと護光師弟コンビが渡英し作陶する。僕はその手伝いと言うか、かつて柳宗悦とリーチの付き合いから、ルーシーリーやコッパーへと続いたように、そこを拠点として新たな日英の芸術村みたいなものが出来たら良いなと思っている。ちょうど滞在最終日に、開発認可がおりて、これから春に向けて工場の建設と並行して、窯の造作も始まる予定である。まあ、かの国のことだから、なにもかも順調ということはないだろうが、英国の粘土と出会った彼らがどんなモノをつくるのか、またどんな酒ができるか、来年は楽しみである。


  イーリー大聖堂



  ノーリッジ大聖堂


  同上


  ウエールズ
ペントレ・アイヴェン
(ドルメン)


  同上


  アングルシー島
プリン・ケスリ・デイー


  世界遺産の町
コンウイ





平成28年8月1日(月)  |固定リンク

 

目の眼」9月号、発売いたしました。特集は、東北に根付いた文化の証「松島 瑞巌寺 伊達の至宝」です。日本三景のひとつとして名高い松島。平安時代より、みちのくの歌枕としても知られていました。この地に、延福寺という天台宗の寺が建てられたのは平安初期。慈覚大師円仁の創建と伝わりますが、詳らかではありません。その後、鎌倉時代に北条氏が臨済宗の禅寺、円福寺を創建。戦乱の世を経て、衰退していた寺を復興し、瑞巌寺としたのが、仙台藩主となった伊達政宗でした。本特集では、三井記念美術館で開催される特別展「松島 瑞巌寺と伊達政宗」に合わせ、松島に受け継がれた信仰と伊達文化をご紹介します。





平成28年7月1日(金)  |固定リンク

 

目の眼」8月号、発売いたしました。特集は「古染付と祥瑞 吉祥文にあふれたかわいい大名道具たち」。一七世紀前半という時代は、日本と中国にとって歴史の大きな転換期となりました。日本では一六〇〇年の関が原の戦いを経て、一六一五年の大坂夏の陣で徳川家が勝利し、江戸時代が始まります。また中国では一六四四年に明が滅び、清が大陸の覇権を確立。いわゆる明末清初の動乱ですが、いつからいつまでを明末清初とするかは諸説あるものの、おおよそ明の天啓帝が即位した一六二一年から清の順治帝が死去した一六六一年あたりが該当するとされているようです。この天啓帝の頃、世界の窯業の中心であった景徳鎮は王朝の管理・統制から外れ、陶工たちはそれまでにない多種多様で自由闊達なやきものを作り始めました。そのひとつが古染付です。一見、粗製品にもみえるこのやきものが、江戸時代が始まったばかりの日本で大いに愛され、日本からの注文品も多数焼かれたといいます。今回は、これら雅味あふれるうつわたちを紹介しつつ、最新の研究成果をもとに、近年見えてきた新しい古染付像を紹介します。





平成28年6月1日(水)  |固定リンク

 

目の眼」8月号、発売いたしました。特集は「日本刀 新たなる聖地」。2016年6月11日、富山に新しい私立美術館がオープンします。その名も「森記念秋水美術館」。秋水とは、研ぎ澄まされた刀をあらわす言葉で、地元の蒐集家・森政雄氏が長年蒐集してきた日本刀を中心とする個人コレクションを公開するために新設された美術館です。刀剣類のほか、日本や中国などの絵画および陶磁器も収蔵していますが、なんといっても見どころは日本刀。日本美術刀剣保存協会富山県支部長も務める森氏は、重要文化財、重要美術品をはじめ現在最も精力的に蒐集を行っている一人で、日本刀の文化やその未来に心を砕いている人物。そのコレクションは質・量ともに日本屈指といわれています。今回は開館直前の美術館を訪ね特別に撮影させていただきました。そして解説は刀剣研究家の田野邉道弘氏に依頼、コレクションの魅力や鑑賞のポイントを大増ページで紹介します。





平成28年5月18日(水)  |固定リンク

  春宮3
御柱

 再び御柱、下社の里曳きと建御柱各所で拝見。秋4では秋宮参道にて、熊澤大総代のはからいで先頭に座る。山中で切り出し、大勢の氏子らの「協力一致」木遣り歌をよく聞くと、励まし協力して行われている事がよくわかる。そんな和に加わって、ちょっと感慨深かった。秋1の建柱は間近で、その過程をつぶさに、山出しの迫力とは異質の、祭の最後を飾る見所だ。秋2から秋1と秋3はほぼ同時に進行し、さきの秋4は暗くなって建った。何もしらないかたがみたら、いったいこれは何をやっとるのかと思うだろう。今年は上社で不幸にも事故があった。東京のニュースでも報道されたことだが、以前はそうしたことは黙っていたものだ。1998年初めての山出しは、なんと言うかのどかな緊張感であったが、今回は規制が厳しく、異常なほどだった。旧内務省 VS 警察 っていう感じもしないわけではないが、国とか公が過度に介入すると、祭の魅力が半減すると思う。安全安心、というあり得ない事や綺麗に明るく、というのが世の風潮だとは思うが、何事にも裏があって表があるのであって、もっと大人の知恵をしぼって運営することを切に願う。これは神事なのだ。政教分離は建前なのだから、あまりやり過ぎるといけない。僕らのような御柱に惹かれている外部のものはいらないというならそれも良いだろうが、決めるのは大社であり氏子なんだろうと思う。不愉快な一生懸命であった。

 これから摂社の御柱がはじまるという。木をおろすのではなく、石段をもちあげるとかいうところもあるという。説明不能な魅力的な神事を、世の流れに流されず、原点をみつめながら、未来の姿を模索して欲しいと、ではまた2022に!。


  秋宮4
里曳き
先端の清め塩


  秋宮1
建御柱
45度あたり


  しめ縄の
巻き方が
気になる。


  祭が終わり
翌朝神事にて
秋1をうつす。
しっとり雨降って
地固まる。





平成28年5月1日(日)  |固定リンク

 

目の眼」6月号、発売いたしました。特集は「川端康成 小林秀雄が愛した花の古都 鎌倉古美術さんぽ」。川端康成、小林秀雄、安田靫彦、前田青邨、廣田松繁、大佛次郎、小山富士夫など、錚々たる文化人が古都 鎌倉で古美術を愛し、時にはその名品の数々は、展覧会に出展されました。その展覧会「私のあつめたやきもの展」は、五回開催されるほどの大変な人気を博しました。鎌倉文士・文化人が愛したやきものと、その情熱の近くに居た方々の証言、今も光る鎌倉の古美術シーン等々、紫陽花咲く古都の文化を一挙ご紹介いたします。あじさいの季節旅のお供に、ちょっと力の入った保存版だと思います。





平成28年4月11日(月)  |固定リンク

  役目を終えた御柱

 今日は祖父114回目の生誕日。「祭の中の祭だ」と祖父が実感した御柱祭、僕は4回目だった。「いま小林さんは大変な事を言ったのよ」とそのとき祖母は旅館の主に話したと言うが、御柱はわが国の正史以前の、単純にして分かり易い、「アニミズム」という民族に刷れ込まれた記憶があるのだと思う。冷静に、考えれば理由などはなく、神事を御柱にかけるのだ。でも、そうした言葉にするのすら説明的で嫌である。現実にある祭の姿、それでいいと思う。とするならば、祭に対する氏子の姿勢が問われるのかもしれない。

 今回も思った事であるが、単純なゆえにどこか物足りないこと 現代にあわせる必要があるのか? 僕はないと思う。原点回帰ではないけれどもっともっとつきつめてもらいたい。とくに下社のかたがたに希望する。進軍ラッパもいいだろう。高揚感は大切であろう。だが、僕に言わせたら「もういいだろう」と正直な感想だ。勇ましい、ということと国家神道とを同一視してはならない。神道を政治利用したのがさきの戦争であり、カミ様はひとつではなく、いろんなかたちがあるのである。社家制度がなくなり、神社庁から統一した派遣になり久しいが、すべてがいかんとは思わないけど、伊勢とトップとしたありかたは見直すべきであろう。地方には地方のカミ様がいて、各々伝統文化を全面にだして歩んでいって欲しい。それはなにか?天照の子孫がいまの天皇家であるように、諏訪はなにか?諏訪とはだれか?御柱をお守りしてきた、そこに生きた家が大事なのだ。

 参拝するほどに、親しみがわく そんな場所が諏訪である。今回は昨今知り合ったかたとの旅だった。僕の直感はまだ鈍くなっていないようだ。


  諏訪大社
上社本宮に
手をあわせる
男の子


  旅の供S氏
木落坂にたつ


  祭の道行人
大総代
熊澤さん


  里曳きのあと
きれいに清められた
荻倉地区
皆様ご苦労様でした。


  また、七年後!





平成28年4月1日(金)  |固定リンク

 

目の眼」5月号、本日発売です。特集は「茶の世界にみる禅のかたち」。禅の思想が、日本文化に大きな影響を与えていることはよく知られています。どういった所が禅に通じるのでしょうか。禅と深いかかわりをもつ茶の湯の世界。掛物、花、私たちが愛でる茶碗にも、禅の教えがかたちとなって表れています。千宗屋さんに案内人になっていただき、禅と茶のこころをたずねます。





平成28年3月1日(火)  |固定リンク

 

目の眼」4月号、本日発売です。特集は「骨董はイノベーションに満ちている〜日本を変えた革新的な道具たち」。画期的なモノや道具の登場によって、私たちの暮らしや文化度が、ちょっと良くなる、シフトアップする。そんな役割を果たしてきたモノが骨董・古美術の一要素としてあることをあらためて考えてみたいと思います。





平成28年2月8日(月) 春節  |固定リンク

 

 この時期、毎年レクサス(昔は岩田さん今は村瀬さん)に我が侭いって、雪道可能な車をかりている。性能はいつもそこそこなのだが、黒に赤の革とか、改良?というのか進化していると思う。だが、この何十年か、旅するかたがたは進化?はしていない というかそのままだった。

 でも、名古屋の会長(通称)地熱発電にもえておられて、旧知のかたがたにお会いして、茹で蟹もまっさお!である。真山さんのご著書送って頂いていま書きながら読んでいるが、地熱はいいと思う。太陽発電は悪くはないが、田舎の風景を汚している。風力も然りである。僕は、何でも極端な意見には与しない。憲法改正反対、原発反対、、、。みな冷静な判断がない。地熱も同じ過程にある。そろそろ賢くなっていい頃じゃないかな。

 蟹は美味かった、、、というか僕がかわったみたい。鰤は同じように、でもメジはなかった。富山湾入り口に暖かな海流が流れていて、魚が迂回してしまうという。渡り鳥も同じように、雪が少なく、あまり満喫出来ずにいたが、表紙の目処がついたから、思い立って蓼科で一滑りした。快晴のスキーはいいね。はじめて半日券で、昼にビール飲んでおわる。これくらいがいまはちょうどいい。今年もかわらず日本の冬を食っている。年のかわりはいいものである。久方ぶりに福森さんと、三国、金沢、氷見に行って「また会う日まで」というくらいよかった。進歩とか新しいとか言うけど、変わらずにいることはもっと大切だろうと思う。


 



  三国夕景



  レクサス内装



  尖石






平成28年2月1日(月)  |固定リンク

 

目の眼」3月号、本日発売です。特集は「戦禍をこえて 東と西をつなぐ古代美術」。年頭より九州で開催中の特別展「黄金のアフガニスタン ─守りぬかれたシルクロードの秘宝─」(四月より東京巡回。オフィシャルサイトはこちら)。文明の十字路といわれるアフガニスタンには、人類の文化発展を明らかにする貴重な遺跡と遺物が大量に眠っていましたが、長期にわたる内戦で、その多くが失われました。しかし所蔵品を守った勇気ある博物館員のおかげで、私たちは再びその輝きを目にすることができます。本特集で、東西をつなぐ中央アジアの美とその重要性を再認識します。





平成28年1月4日(月)  |固定リンク

 

目の眼」2月号、本日発売です。特集は「文人俳優 神山繁コレクション 呑んべえの酒器とうつわ」。デビューから六十三年、数々の舞台や映画、テレビドラマなどで活躍しつづけている名優神山繁さん。コワモテの敵役から味のあるバイプレイヤーまで様々な役柄をこなしますが、ご本人はもっと多彩な顔をお持ちです。いちど語り始めれば、本業の演劇論はもちろんのこと、文学・歴史・音楽・絵画・食文化にも精通する文人でもあるのです。そんな神山さんのもう一つの顔が、骨董愛好家。きけば二十代の頃から小林秀雄や青山二郎に薫陶を受け、骨董の何たるかを直々に叩きこまれたといいますから、単なる愛好家レベルではありません。なかでも神山さんの得意分野は酒器。好きが高じて私家本まで作ってしまうほどの、骨董に傾けた情熱の真価を紹介します。





平成27年12月1日(火)  |固定リンク

 

目の眼」1月号、本日発売です。今月は布の奥深さを特集しました。日本には、世界にも類のない伝世の布きれ(裂)が伝わっています。かつて高度な技術で作られた染織品は、黄金にも等しい価値をもち、社寺、茶の湯、芸能、衣装、あらゆる場面を装飾した。日本人はその断片さえも大切に保存してきました。渡来品、日本産に関わらず、時代の技術、色彩、流行を写す古裂はまさに各時代の文化を体現しています。グローバルで奥深い、古裂の世界をのぞいてみませんか。特集2は現代の“見立て”ることでは第一人者でしょう杉本博司さんに、布からはじまり建築、古美術、舞台のいかしかたをうかがいました。





平成27年11月1日(日)  |固定リンク

 

目の眼」12月号、本日発売です。特集は「奈良の古いものめぐり」。春日大社、東大寺、興福寺、古美術好きでなくとも一度は歩いたことのある界隈。いにしえの奈良の都、門前町として栄えた賑わい、神域として遺された太古の森。歴史が何層にも重なっている。観光客で賑わう登大路は、かつては興福寺の境内の中の道だったとか。奈良時代から近代まで、懐深い奈良のまちを、改めて古くていいものを求めて歩いてみよう。





平成27年10月31日(土)  |固定リンク

  二荒山の鳥居
と男体山

 朝早くに目が覚めたので、いつもの箱根と反対に、秋深まるいろは坂をかけあがってきた。

 今年はなにかの記念年で、東照宮は修復され、家康のご位牌が初披露と聞いてはいたが、宇都宮、日光、中宮の三つの二荒山にお参りする(といっても遥拝だけど)。奥日光から沼田へぬけ、駆け足の気分転換ドライブだった。オープンの良い所は、空気感がダイレクト、歩いているのとは違うがそのぶん風と急減な変化が刺激になる。来週は信州へ、新蕎麦と思っている。

 毎月の京都撮影、これで最後のようだが、内覧会が重なった東博の兵馬俑展へ。晩には森美術館へ、村上隆展があまりの混雑に、同じ階で開催中のエジプト展に。以前から思っていることだが、早くに古墳の発掘を行い、可能性は低いかもしれないが、埋もれた新発見と、陵墓の確定をするべきだ。世界共通の遺産として、多くの国がその保存と成果を公開しているのに、まだ史跡、文化遺産とすら認めない宮内庁。仁徳陵は世界一の面積をほこっているし、世界遺産として登録の動きもあるときく。近代の遺物、国家神道の残影を引きずっているようにしか思えないし、近代のどさくさに、確たる根拠なく、だれそれの天皇陵とし、そのまま放置することは、これ以上許されないと思う。東博の兵馬俑展のあとに、新しくなった考古展示を拝見したが、ちょっとは美的観点があって、展示に工夫があり嬉しくなる。そして、中国、エジプト、そしてわが国と、権力者の残したものを比べれば、お国柄と言うものを語っているように思う。少なくともわが国は、経済大国と背伸びしても、あの古墳の武人や、家型埴輪なんだ。僕はほんとに尊いと思うし、万世一系の歴史をもっと深く、正確にすることが、大事なんだと思う。混乱しているからこそ、自分のたっている位置を確認したらいい。古墳発掘こそ、わが国には必要だと僕は確信し、秋の深まりを感じた10月末だった。


  走りながら
パチリ





平成27年10月1日(木)  |固定リンク

 

目の眼」11月号、本日発売です。特集は「古丹波の謎に迫る」。他の大規模な古窯に比べあまりにも小規模な丹波焼がなぜ、八〇〇年以上にもわたって窯の火を絶やすこと無く続いてきたのか、実は専門家にも謎だとされています。魅力あふれる古丹波の名品とともに、六古窯で最も知られざる丹波焼の謎と最新の研究成果を併せて紹介します。





平成27年9月30日(水)  |固定リンク

 


 恒例の?仲秋のお月見が日曜だった。東京から雅陶堂と愚息、そして月壷二つ、肉を10kg積んで鎌倉へ。「まだ早いですから、お参りしましょう」と檀家総代を務めたことある初代雅陶堂は、慣れた感じで庫裏に入りお線香を手に入れる。瀬津家、小林家、横田家とじゅんに墓参をすませ野菜を仕入れに市場へ、だが時間が遅いのか、天候不順なのか、ろくなものがない。僕は野菜どうでもいいのだが、適当になんせイチボ、ハラミ、ヒレと贅沢にあるのだ。

 今年は家主の茂木さんが参加、田森さんと数字と美について、若松さんとは南高くあがった満月でしばしときを過ごす。それまでは井藤さんと肉を焼く焼く焼く!何度目かなのだが、どうもあの豪華なコンロと相性がよくないのか?こつがつかめない。大量に早く、という点では良いのだが、炭のような香りと情緒がない。月は東の山からちらちらみえてきて、途中の休憩をはさみ、日が変わる頃に最盛期に。ここは、鎌倉の三方山に囲まれて、南に海が開けているほかは、人工物がみえないという絶好のロケーションで、武士の世と同じ世界にいけるのである。月は、みえたらみえなかったり、そのちらり感がさきの情緒につながるように思う。ずっとメインデッシュだと飽きるのとにて、雲のない十五夜は、面白みに欠けると思う。そういった点では、今年の仲秋は満点であった。翌日は、スーパームーンと月との距離が近いので大きくみえると、その名がついたが、ただの満月というのは、実に味気ないもので、だからこそ、十三夜に片身月したり、完璧性より不完全なものに惹かれるのかもね。そして、そこに人の輪やしつらいが加わって、月見になるのだと思う。まん丸の李朝を月壷とはよくいったものだ。すすきを活け、団子をお供えすれば完璧なのだが、十五夜がちょっと欠けているように、頃合いといったことも大事。これはちょっと言い訳だけども。

風邪がはやっているのか、参加が叶わない方も多かったけど、また来年、月と会い、酒を酌み交わしたいと仲間たちである。


 






平成27年9月1日(火)  |固定リンク

 

目の眼」10月号、本日発売です。特集は「山の神仏」。仏教、神道、道教、陰陽道などと山岳信仰が結びついて日本独自に発展した修験道。法螺貝を吹きながら険しい山間を駆け巡る山伏のイメージはよく知られていますが、謎の部分も多い宗教です。三井記念美術館で開催中の「蔵王権現と修験の秘宝」展は、修験独特の仏像である蔵王権現を多数展示した珍しい展覧会。館長の清水眞澄さんに、展覧会の見どころについてお話を伺います。





平成27年8月15日(土)  |固定リンク

  丹波古陶館
展示室

 戦後70年、本日は敗戦記念日である。この日をどう呼ぶか?お隣では独立記念日であり、連合国側の戦勝記念日はまちまちである。終戦記念日というのが一般的なのだろうが、言葉をあやふやに使うのは今もかわらない。総理談話についていろいろ意見はあるが、「戦争はしない」という不戦の誓いというものの共有と、国同士の間ではなかなか馴染まない問題のように思う。まだ、たった70年、だとも言える。秀吉の朝鮮出兵、歴史と言うがこれも事実である。決して無関係ではない。

 この夏、祖父が亡くなって30年!お盆にはじめてお参りする。「目の眼」11月号の「古丹波」の特集で立ち寄ったというのが正確だが、お線香の匂いと、雨上がりに献花が濡れて、とてもいいお参りだった。井藤さんとカメラマンの竹前さんも付き合ってくださって、30年前に植えた桜が大木になっていて、花見にも来たいなと思った。70年前の今日、祖父にはどういう日だったのだろうか。この日を予見していたことは確かであろう。

 丹波焼、関東ではあまり馴染みがない、とか自分で言いながら、僕も丹波については知らないことばかりだった。こんなに墓のある三田から近いというもの知らずにいたくらい、篠山と同一視していたこともある。まったく別な気質、というのは行かないとわからなかった。六古窯、っていうのもそろそろ死語になるかもしれないが、中世から続く古窯で、狭い地域に60近くの工房が軒を連ねている。案内の市野さんが、「なかなか大変で」と言うけれど、伝産会館に並んだ作品に、幅の広さと、適度な大きさなんだと僕は思う。並んである兵庫県立陶芸美術館は、周囲に溶け込んで、中世から現代まで、俯瞰して学べる地域はそんなにない。公共施設は、デザイン優先、建築家の威張り腐った建物が多いなか、県の営繕課が設計したと副館長が教えてくださる。やればできるじゃん、と人任せにせずに、自分たちの街は自分たちで考えたら、そこそこ無駄な金をかけずに出来ることはあると、木の香りがする展示室で考えていた。篠山の丹波古陶館中西さんは、丹波焼きを愛して三代目、四代目もいて、郷土に根ざしたこのかたあってこその丹波焼。もっともっと積極的な町づくりを、篠山の民間と現代作家が一緒になってすすんでいけば鬼に金棒だ。今年は開館10年にあたり、丹波焼きの企画展が続くが、担当の仁尾学芸員に弓場副館長、旧知の梶山さんと熱心に取り組んでおられることが感じられた。とくに弓場さんは、かの宗像奥の宮発掘に携わって、丹波の話しより沖ノ島のことがもっと聞きたかった。いずれにしても、発掘したら新たな発見が必ずやある丹波、墓守でもする年齢になったら、学生時代のように発掘して過ごすのも悪くはないかとちょっと思った。


  日本一長い登り窯
50m!


  畳をひき、靴を脱いで
座って見る企画展示室。
これいいね。


  丹波篠山城から
丹波富士をのぞむ


  丹波焼大甕
(江戸初期)





平成27年8月1日(土)  |固定リンク

 

目の眼」9月号、本日発売です。特集は「茶碗の小宇宙」。茶碗とは、文字通り茶を喫するためのうつわのことです。茶の湯には欠かせないうつわですが、いまや「茶道具」という範疇から飛び出して所有者または鑑賞者のこころにまで訴えかけてくる精神性の高いうつわとして人気が高い。今回は、日本有数の茶人として知られる、臨済宗相国寺派管長・有馬ョ底猊下所有の茶碗コレクションを、茶友でもある女優の真野響子さんといっしょに拝見します。壺でもなく皿でもない、「茶碗」という不思議なうつわの魅力について考えます。





平成27年7月31日(木)  |固定リンク

  御許山


 今月は、いや も 旅が続く。

 夏のパリは初体験だったが、まだバカンス前それにバーゲンシーズンで、何だか得した毎日だった。

 主な目的は、食の本の仕上げとして、パリのアパートメント、マルシェ生活をしてみること。東京では、馴染みのスーパーなんてそうはない。東急プラザなくなってしまったが、あの魚屋さんはどうしたかな?と思い出す。昔は魚屋も八百屋、豆腐屋にと顔見知りだった。はじめに行ったマルシェは、週に二度だけで、一週間後に行ったら同じ顔が居て、「美味かったかい」なんてすでにパリっこの気分にしてくれる。魚屋に八百屋さんと、同じ人が同じものを売っていて、チーズやでは、「またな」とか最後の欠片をくれた。随分買ったからかな。たっだ一週間ではあったけど、都会に住むなら今の所パリが一番かも、いや魚だけが困るか(笑)

 でも、キングサーモンといいし、細長い鯖を薫製に、これはなかなか。ヒラメや鱈もあったけど???キャビアハウスだけが心残りである。毎日、フランスのヴィオニエを飲んで寝た。旅の合間にベルリンとブルッセルに。パリは欧州の拠点にもいい。ベルリンは、街の大改造中 まあでも一度でいいかな。ブルッセルは、アンテークのぼろ市があったり、ムール貝にコロッケなんかも美味くて、また日帰りしたい街だ。ちょっと早い、いい夏休みみたいであった。

 「目の眼」11月号の取材で、宇佐八幡宮の夏越の祓いに。大分歴博の展示の後、宇佐の神山である御許山頂上の大元神社へ。念のためと、わざわざ4WDを借りてよかった。車高の高い車ならなんら問題はないが、舗装はすぐに砂利道から、ふかふかのぬかるみに、時折レガシーの底をするながら登って行く。多分FFだとしんどかったと思う。だんだん道は狭くなり、これはちょっとやばいかなと、だがさすがのスバルでした。詳細は11月号に譲るが、宇佐がどうして東大寺の客分となったのか、八幡宮関連の神社も歩き、自分なりにのみこめたように思う。豊後の西寒多神社と柞原八幡宮、長門の住吉まで足を延ばして、北九州空港(これで国内の空港は制覇、と思ったけど、静岡と茨城まだでした)からもどる。程よい疲れのブルームーンになった。


  夏越の祓え
本殿前に
三基の神輿が並ぶ


  宇佐の元宮
とも言われる
薦神社


  放生会の大事な場所
和間神社の浮殿





平成27年7月1日(水)  |固定リンク

 

目の眼」8月号、本日発売です。特集は「縄文から江戸まで 見る、知る、わかる!やきもの王国、日本」。ご協力いただいた古美術店様のご好意により、掲載した作品の中から9点の注文を受け付ける特別注文サイトをオープンしました。HPはこちら。誌上では紹介しきれなかった写真や情報を随時更新いたします。好評連載「美の仕事」、今月は前回の原研哉さんに続き初登場、音楽家の久石譲さんです。特集2は、甘利大臣と清水三年坂美術館の村田館長の対談です。大臣「買ってから始まった」というように久石さんも小品購入!





平成27年6月24日(水)  |固定リンク

  平等院の蓮


 「目の眼」9月号の撮影で相国寺、承天閣美術館へ。有馬頼底猊下個人所有の茶碗を、30年来のお付き合いだという女優の真野響子さんが拝見するという企画。夢中庵にはいると、驚くべき数の茶碗が並んでいて、真野さんが5椀選ぶのに四苦八苦。現在発売中の7月号、高麗茶碗に一文を寄せて下さった真野さんは、仕事の合間に大阪へ「まだ見ぬ茶碗」に会ってきたという。初心者の案内人というもくろみだったが、焼きものにあんなに詳しいとは!詳しくは8月1日発売号お楽しみに。

 翌日は平等院鳳凰堂へ。一昨年の「平等院展」にお預かりした国宝の鐘楼に描かれた天女の拓本を、伊東屋さんとのタイアップにより完成し、奉納するためだった。鳳凰堂は朝から団体客が押し寄せ、見学も一時間半待ち。池にうかんだ平等院蓮が美しかった。

 午後、彦根駅で、旧知の川井さんと、彦根商工会議所の小出さんと合流。佐々木道譽菩提寺である勝楽寺へ。バサラ大名の元祖道譽、僕のメールアドレスbasaraのモデル いつか彼を切り口の近江を考えてみたいなと思っているが、そんなきっかけになる出来事があった。住職のご好意で、京博に寄託中の佐々木道譽の肖像画が、五十数年ぶりに里帰りしたのだった。本堂に入ると、江戸時代に模写と並んだそれを僕はじっくり拝見、肖像画と言うより自画像なんだと僕には思える。この前これをここで見た方が、かの吉川英治さん、著作の道譽像が確かかと、肖像画をみるためだったという。時折、吉川さん旧蔵の紅志野だして盃を重ねるが、次回はちょっと違った気分になるはずだ。

 続いて西明寺へ。すでに約束の時間過ぎていた。紅葉で知られた湖東三山は、新緑の頃もなかなかいい。続いて金剛輪寺、百済寺にも足を延ばしたが、京都の賑わいに比べ、訪れる人は少ない。近江の魅力はそうした鄙の、観光化されていないことでもあるが、多様な日本を知ってもらいたいと思う。参道のわきにあんな庭園があったこと、初めて知ったが、何よりは国宝の三重塔内陣壁画を、中野住職の特別な計らいで鍵があいたことだった。内部は意外と狭く、壁画に当たらないように細心の注意をはらいながらも、数々の戦火をのがれいまにつながれた文化財はやはり格別のもの。十二分に満たされて僕はますます近江にはまりそうだ。


  9月号特集
取材風景


  佐々木道譽肖像画
勝楽寺


  百済寺
菩提樹


  西明寺
本堂鬼板





平成27年6月1日(月)  |固定リンク

 

目の眼」7月号、本日発売です。今月号は伊藤郁太郎先生に「高麗青磁」を語っていただきました。「美の仕事」の連載は原研哉初登場です。石器について、手仕事について。お仕事の姿勢に通じるものがあります。地方の仏たちの連載も始まります。





平成27年6月1日(月)  |固定リンク

  三仏寺
奥の院投げ入れ堂

 念願の三仏寺 奥の院投げ入れ堂お参りを果たす。詳細は「目の眼」10月号に記したいと思うが、休日ということもあり多くのかたが山へ入っていた。建物の佇まいなど想像以上ではあったが、修験と登山との境や、蔵王権現の意味をもっと知らせたら良いと思う。「日本一危ない国宝」というフレーズ それはそれで、大事なのは、建物が国宝ということだけではなく、その精神性なんだと思う。「六根清浄」、結界でたすきを渡されはするが、大峯のような厳しさみたいなものはなく、ホラ貝の独特な音もない。山伏の姿までなることはないと思うが、「六根清浄」を唱えて、あがることがあってもいい。ただの登山とは違うからである。さらに残念だったのは、日本人オリジナルの仏像、というか神様である蔵王権現が鎮座している収蔵庫に立ち寄るかたは少ないことである。雨天で入山禁止の日は、閑散としているという。この秋、三井記念文庫にて初出陳となるご本尊は、他の諸像とは一線を画している。どうも有名ではない、知られていないものに対してあまりにも無関心のように思う。

 鳥取県は知事をあげて「砂場はあるがスタバはない」ということで、県の宣伝活動に熱心だが、どうも流行だけを追っているようにみえる。なんとかという替え歌の映像を住職にすすめられたが、一側面あってもいいと思うけど、流され消えて行く、だけなんじゃないかと危惧する。千年つながれてきたものの存在感は、不易なもので、どちらも大事なことだと思う。どうも日本の地方は、中央信仰が過剰なんではないかと思う。宿泊した三朝温泉は、趣きある通りもあって、古き良き余韻を伝えていると思うが、何でああしたイルミネーションに予算をかけるのか僕は首をかしげる。その地にしかないもの、もっと目を向けたらどうなのであろうか。

 戻ったその足で、今月から「美の仕事」連載開始した原研哉さんに誘われて南魚沼にある八海山酒造に行く。前の仕事のとき もう二十年前か、細川の代理でこの地にきたのだが、あまりの変化に驚いた。お酒の味は僕好み、さっぱりと邪魔にならず、いい感じで盃を重ねたが、観光地のような酒倉に、同じような地方の現状を憂慮する。これから大事なことは、何処にでもあるような、何処に居るのか感じられないような町づくりではなく、何十年何百年深化していく確かで手応えのあるものではないだろうか。しっかりとした考えで、ゆっくりでも積み上げていけば、ホンモノに気付く人は出てくると思う。目先のこと、目立って流れて終ること、そんなことにあまりに振る舞わされ過ぎているのではないかと思う。でも三仏寺の青葉と、八海山の山容に僕は元気を頂いて戻ってきた。


  蔵王権現


  蔵王権現
部分


  大神山
(大山)


  不動尊岩屋堂



  杉神社






平成27年5月20日(水)  |固定リンク

 

 昨夜は、「パルジファル」(平成26年10月4日日記参照)に引続き、細川さんのお声がけで、「椿姫」を観劇。

 あの明るいメロディーは、ヴェルデイだと初めて知る。僕はそんな音楽音痴。だが、この前も感じたのだが、今回も舞台装置が助けてくれる。こうもり傘に、鳥が羽ばたいていて、コウモリのような守護霊が、どんな意味があるのか?踊りのなかで気になって、それが次はのっぺらぼうになり、次第に神像のように魂が感じてくる。シャンデリアより背景に目が奪われ、次はそのシャンデリアがあがって登場する場面からはじまる。代役だと言うソプラノの女性の声が圧巻なのだが、愛の交換より、背景の展開が気になって仕方がない。幕間に細川さんにそんな話しをしたら「あれはちゃんと意味があるんです」と教えてくださる。あとで資料くださるというから、受けた印象と制作者の意図との違いが楽しみである。

 最後は、赤い寝室に白い幕が垂れていて、それが「微笑みの肖像画」に、光は風となって感じるのだ。ヴィオレッタは死んでから、あの世とこの世を行き来して、アルフレードと魂の交換が続く。古事記の倭健、あの相聞歌 辞世の句を詠んでいるのと同じなんだと僕は思った。ほんとに美しい。あちらは、荘厳に、僕らはしっとりとなのだけど(多分)魂がさまよっていることにかわりはない。丸い天蓋が降りてきて、終るのだが、最後まで見えていた右上の、おぼろげな白いもの、いまはあれがなんだろうかと考えながら書いている。音楽と視覚、僕は眼の方が利くんだけど、経験で耳もついていくのか、楽しみだ。カーテンコールで、芸術監督は、同じ飯守さんとわかって、ちょっと納得した。

23、26日 残すところ二日。新国立劇場にて(公演詳細はこちら)。





平成27年5月8日(金)  |固定リンク

  唐津にて
朝から直撮りする
茂木健一郎。

 あっというまに春はいってしまった。毎月一回は、と思っていたけれどゴールデンウイークも仕事で終ってしまう。

 唐津のイベントは多くのかたがたの協力で成功したと思う。時間をかけてやった甲斐があったと思うし、毎年一回は何かやっていきたい土地だ。きっと季節季節で違う顔をみせるだろう。唐津くんち、一度はみておきたい。何よりの収穫は、茂木さんが初買いしたことだ。詳しくは彼が書くまでお楽しみ、ということだが、最初がアレとは誰も想像がつかないだろう。西都原 いいね。僕も久々、興奮したよ。豊後堂さん ありがとうございました。

 連休最終日だったので、帰りを一日延ばして、折りをみて続けている一宮巡りに。博多の住吉神社、久留米の高良大社に千栗八幡宮。佐賀の興止日女神社を駆け足で、最後に太宰府近くの竈神社へ。宝満山など新緑で、ドライブには絶好の季節であった。


  海のない住吉神社


  千栗八幡宮


  高良大社



  興止日女神社






平成27年5月1日(金)  |固定リンク

 

目の眼」6月号、本日発売です。特集は銀座。ほんとに知らない事ばかり、昼間に歩かないといけません。茂木さんの好評連載が単行本になり、これも全国書店にて発売です。連休中には唐津サイン会他イベントあります。詳細はこちら





平成27年4月1日(水)  |固定リンク

 

目の眼」5月号、本日発売です。特集は「古唐津の風景」です。古唐津は、どういうわけか初心者から上級者まで人気が高いことで知られています。パッと見は決してキレイでも華やかでもないし、技巧的に見ても特段に難しいものではなさそうなのに、何年さわってもつかめない、それでも、骨董好きは古唐津が欲しくなる、と。昭和初期に活躍した陶芸家・石黒宗麿の次のことばをヒントに、古唐津を現地取材。名品の数々を通してその秘密に迫ります。





平成27年3月14日(土)  |固定リンク

  東大寺二月堂
からの夜景

 一泊二日、濃厚な「美」と「伝承」の旅でした。

 免停?前最後のドライブになるか、天候をながめながら、車で行くことにした。

 京博の金剛寺、やっぱり無理してよかった。屏風とは正子展以来4年ぶりの再会。毎回発見があるのだが、同時代の作品と比べるというより、別次元の感性、作家性のように思う。今回、お寺の他の作品をじっくりみて、金剛寺風というような独自の美があると僕には感じた。「実景というよりデザイン、装飾性に優れた」と解説にあったが、そんなことを超越した、やはり作家の実景なのだ。現代ではデザインというのかもしれないが、作者の目の前に、四季が次々へ浮かんできて、そのなかに溶け込んだんだ。装飾なんてかれはまったく考えていない。その土地で暮らした画僧が、山河を巡って自然と感得した自然美。屏風はそろそろ修復どきかな。

 怖い怖い大黒天、気品ある獅子、剣は日本一(と書きながら失礼だな)。ご本尊の大日 これも日本一!櫻井さんが到着するまで一周、彼とまた一周。いつか屏風でのみたい。

 それから八坂前で鯖寿司買って土楽へ。福森さんの代車がなんと同じボクスター!三人二台で奈良へ急ぐ。不経済な事極まりない。

 12日、奈良に春を呼ぶ東大寺十一面悔過、一般に言うお水取りに。松明は大混雑なので、蕎麦と和のところで般若湯、エネルギー満タンにして挑んだ。ちょうど、お松明が終ったところで、境内は火で清められ清々しい雰囲気に溢れていた。階段を上り、二月堂から奈良の夜景を眺め、ときを待つ。御籠もりの牛山さんにうながされいよいよ内陣へ、それから朝まで堂内で過ごした。

 今年もまたいろんな発見があった。どちらかと言うとマイナスのことが多かったが、些細な事を気にするより、こうした行が続けられていることに脱帽。今宵が最終日だ。

 帰路、金子さんの顔をみに、福森さんとミホミュージアムに立ち寄る。蕭白だから僕にはあまり関係ないとの思いがあったのだが、北館の企画展は、まさにタイトルとおり「日本美術の愉悦」だった。蕭白じゃなくて、こちらをメインにしたら、違った印象を受けたように思うが、人を呼ぶには蕭白なんだろう。神像にはじまり、小さいながら僕の好みがつづく。「いいじゃない」と言うと金子さんが「ほらね」とちょっと誇らしげ。木、石、景色、、、展覧会の主眼がわかってくる。石櫃の蓋を金子さんが持ち上げた。ときどき暴走する親切な学芸員………。会場の写真はNGだったので写真を撮れなかったが、図録は展示風景に即したつくりになっており、苦心の後がよくわかる。練ってねって、これは仕事してる。期間は長いので皆様是非に。

 ただ、祖母の信楽大壺にはがっかりした。目赤なのか?いや、そればかりではない。骨董は不思議なものと改めて考える。モノはただのモノじゃなく、日々の愛玩があらわれるのだろう。あんなの売っちゃってさ、と呆れたけど、こちらが卒業したのかもしれない。南無阿弥陀仏。


  福森さん(手前)
と発行人!


  二月堂
蝋燭


  行のあと






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