白洲信哉 SHIRASU SHINYA OFFICIAL WEBSITE


平成22年4月30日(金)

 丹波の正倉院
 達身寺・吉祥天像

 予想通り普天間は袋小路、どうにもならないだろう。小さな視点で解決しようと考えるから無理なんじゃないかと思う。龍馬ではないが「明治維新」以来の大きな転換期、という意識が必要である。

 普天間は連日大きく報道されているが、福井県敦賀の原発「もんじゅ」が14年ぶりに再開することについては関心が薄い。というかそれを伝えないマスコミの怠慢である。敦賀を含め若狭湾沿岸には15基もの原発が集中する「原発銀座」である。ここから毎日大阪をはじめとする都市部へ電力を供給している。この構図は沖縄に在留基地が75パーセント集中しているのと似ている。

 安全保障にしてもエネルギー政策にしても大きな問題であるし、傍観者ではなくこれからどうような方向に進むかという大事な選択に関わっているように思う。基地はいらない、原発はやめよう。言うのは簡単だが、我々は各々覚悟を持つべきである。米国に依存した安全保障にNOというしか基地の解決策はないし、これからは沖縄及び基地の負担をするべきではない。原発は「もんじゅ」が停止になった事故や、チェルノブイリにみられるように危険が明らなのだから、出来るだけ自然エネルギーに移行していくべきであろう。勿論今の生活が享受できないのだから、我慢しなくてならないことは出てくる。防衛費の負担は増えるかもしれないし、夜明かりがなくなるということだ。

 昨日新聞で春の叙勲、の記事があり政治家の名前がづらっとならんでいた。本当に恥ずかしくないのかね。この期に及んで「今までやってきたことを何にも考えず流されていく」。そんなことが多過ぎではないだろうか。普天間も原発も叙勲も同じ「継続」の中にいる。

 龍馬の頃、薩摩藩は英国と戦争したんである。





平成22年4月27日(月)
週刊ポストに、“白洲信哉 ニッポンの神仏 連載第17回 〜憧れていた一木造の千手観音〜”が掲載されました。





平成22年4月23日(金)

 石の宝殿宝殿
 

 昨日からポストの取材をしている。伊丹空港で降りて加古川にある石棺佛を見に行く。石棺佛は石棺の蓋に彫られた仏で、加古川には集中してある。「石の宝殿」という生石神社は迫力があった。あんなものがどうして?というものを久々にみた。迫力ある写真は太田さんが写したポストを楽しみに。

 その後若狭へ。5月23日から三十三年ぶりにご開帳する中山寺、馬頭観音を、杉本ご住職の特別なお計らいで拝観する。若狭には全国にわずか40体ほどしかない馬頭観音の半分が集中し、若狭富士の青葉山一帯にも馬居寺、松尾寺のご本尊で馬頭である。馬頭観音と騎馬民族との関係を御住職からお話しを伺ったが、こういうことが歴史のロマンだと思う。我々はどこからきたか?大きな移動の塊が騎馬民族であるのだろうか?興味深い。鎌倉時代の秘仏は想像以上だった。来月から二年間ご開帳されるので是非足をのばして欲しい。

 羽賀寺の十一面観音にも一年ぶりに対面する。あれほど艶めかしい十一面観音はない。玉川ご住職とも再会する。これほどの観音像がある大寺なのに、自然体のご住職である。撮影ということもあって、細かなところまで堪能した。この後にも行った妙楽寺などなど若狭のお寺は、本堂に仏が鎮座し、一級の環境のもとに仏が祀られている。今日のお寺はすべて桧皮葺の本堂だった。若狭は日本海側という印象だが、それほど雪は多くなく、京都の台所以上に文化の後戸であり、同じ文化圏にあるように思う。ここは北近畿地方と言ったほうがいいんじゃないかな。質の高い仏様がそれを証明している。京や奈良のような観光地ではないが、都と肩を並べる仏の国だと僕は思っている。

 夕方、明通寺に中嶌ご住職にもご挨拶する。今年から再来年にかけて三重塔と本堂を修復する。再来年には新しくなる明通寺に訪ねたいと思っている。

 これを書いていたらニュースで舛添新党なるものが記者発表をしていた。どうみたって「選挙互助会」だろう。かれに期待したのは、二大政党の一方の人として総理にしたい人一位、ということなんじゃないかな?本当に頭がいいのであろうか。高速道路の料金についても、高速道路を使っていない人は実感がないんじゃないかね。僕は車で京都くらいまではよく行く。片道一万円。それが半分というのが妥当な線だと思う。必要なところを建設し、負債を清算したら必ずただにする、と言ってくれれば納得するし、千円でも二千円でも、経済感覚がオカシイ。安ければいいというのはエゴだ。政治家も「上がっては困ります」と答える国民もどちらも変なんじゃないかな。それよりもっと走り易いマナーを徹底して欲しい。追い越し車線をゆっくり走るトラックなどは犯罪に近い。


 中山寺の
 馬頭観音


 石棺仏を撮影
 する太田さん


 羽賀寺
 十一面観音


 妙楽寺
 千手観音


 若狭姫神社
 





平成22年4月21日(水)
 敬愛する多田富雄先生が本日お亡くなりになられたと連絡があった。

 ここに謹んでお悔やみ申し上げます。明日からポストの取材で若狭に行く。先生のご冥福をお祈りする旅にしようと思っている。




平成22年4月20日(火)



▲「骨董あそび 日本の美を生きる」
  文芸春秋刊 A4変形/P.144 5,800円(税別)

 心血をそそいだ新刊の見本誌が届いた。2005年からダイナーズクラブのValuesという会員誌に連載したものを基本に、大幅に意匠を変更、加筆し一冊にしたものだ。版元の文芸春秋の庄野さん、先導役をつとめてくれた編集の福住さん、そして素晴らしい印刷に仕上げてくださった大日本印刷の小関さんチームほか、携わってくださったすべてのかたに感謝します。驚いたのは営業の水島さんが、祖父と親しかった画家の奥村土牛さんの御孫さんだという。あの印刷の色は、土牛さんが出してくれたのかもしれない。予定では木曜日くらいから書店に並ぶ予定です。こんなご時世に?と言われるかもしれませんが、素晴らしい出来だと自画自賛しています。何卒宜しくお願い致します!

 大阪での講演の前に初めて(恥ずかしながら)藤田美術館に。お蔵を展示室にしているところは、昨日東京国立博物館でオープニングがあった目白の永青文庫と同じで、決して広くはないが趣きあり、法隆寺の飛天、天蓋を舐めるように見た。飛鳥時代のお顔は面長なんだが、どこか懐かしく感じるのはなんであろうか?家庭画報の押鐘さんが秦氏は日本のフリーメーソンだと興味深い話をしていたが、民族の根っこにいるのかもしれない。

 東博のオープニング会場では懐かしいかたがたに再会。尊敬する田中秀征さんにも声を掛けられた。そう言えば昔の仲間だった中田前横浜市長からメールがあって、指示通り番組みたら、新党をつくるんだという。時計の針はもとには戻らないが、殿様は相変わらず元気そうだった。日本創新党には頑張って貰いたいが、地方のことを大事と言いながら、なんで東京で記者会見をするんだろう?「自立」が理念なら、一番問題な沖縄でやってもいいし、田植えしている水田の前でも、地方地方といいながら中央しかみていないんじゃないか?と感じる。あれから18年、いつまでも鈍行列車に乗っているようだ。日本流だと言えばそれまでだがね。でも僕は悲観はしていない。応援しています。少なくともみんな、とか、立ちあがれ、は党名から論外だと思っている。




平成22年4月19日(月)
週刊ポストに、“白洲信哉 ニッポンの神仏 連載第16回 〜山岳信仰の真髄に想いをはせる〜”が掲載されました。





平成22年4月18日(日)

 観心寺
 後村上天皇稜へ

 AUDIマガジンの仕事で、念願の観心寺如意輪観音像のご開帳に。雨中という事もありTT-RSは,水を得た魚のようだった。クアトロというシステムは安全に車を走らせることには長けている。あんな車があって、制限速度が100km/hというのは事なかれ主義の犯罪ではないか。個人の能力に差があるのは当たり前だし、車も進化しているのである。でも、追い越し車線をゆっくり走るマナーのない車をみると、致し方ないのかもしれない。AUDIの根岸さん、レオンの田中さん、カメラマンの森さん、CGから独立した大谷さん お陰さまで本当にいい旅になりました。観心寺の永島ご住職にもご挨拶する。詳しくは本誌をお楽しみに。

 京都へ向かう途中、MIHO MUSEUMに立ち寄る。畏友の金子さんの展示は素晴らしかった。同じものも展示でこんなにかわるものか、いやいや大したものだ。凝縮した一日。充足した気分で京都に着いた。京都の岡さんに連絡したら、米国から伊丹に着いたとのこと。再会を約した。そういえばと思って茂木さんにメールする。ボーランドからミュンヘンまで車で移動したそうだ。「AUDII借りたらよかったのに」と冗談を言ったけど、どうもそれどころではないようだ。気をつけてお帰り下さい。火山は火山の都合があるから仕方ないですね。

 これから大阪で仕事して戻る。


 編集の田中さんの命令で
 MIHO MUSEUMのあとに
 金勝山山頂に案内する。
 真中は三上山





平成22年4月12日(月)
週刊ポストに、“白洲信哉 ニッポンの神仏 連載第15回 〜石造美術の宝庫を訪ねる〜”が掲載されました。





平成22年4月9日(金)

 小林秀雄講演第八巻
 宣長の学問/勾玉のかたち
 (新潮CD)

 本日、小林秀雄CDの第八巻が発売されます。友人の小池さんとCDジャケットのデザインを考えたときは、六巻を総合的に勘案し一つの結論をえた。それから音源が見つかって一巻追加し、そのときもうこれで最後 と思ったらまた出てきた。祖父は生前講演を許可無く活字にすることも、文章化することも、まして講演テープを出す事は許可しなかったそうだ。今回は国学院大学での講演だったが、仲介した角川源義氏の強い意向で、通常会報か何かで活字として残すことをするのも取りやめたという事情からもそのことが伺える。それが講演を受けるに当たっての暗黙の約束だったんだと、小林最後の編集者である池田さんから聞いた。CD担当の岡田さんに、「これで最後でしょう」と言うと、いやいやという顔つきだった。編集者魂とは恐ろしい。

 「たちあがれ日本」には驚いた。ああいうかたがたは「恥ずかしい」という感覚がないのだろうか。確かに若い政治家が頼りになるかというとそうでもないだろうが、主人公でいう時期はとっくに過ぎている。小泉改革についていろいろ批判する人はいるけど、かれはあっさり一線からひいた。米国の大統領の任期をみてもしかりである。晩節を汚す という言葉もしらないのであろう。祖父の次郎も早々一線からひいたようだが、「老害」というのが口癖だった。日本の社会構造を阻害しているのは「老害」で、もっと素敵な老人が増えていって欲しい。これは「老害」にはならないと思う。

 今年は平城遷都1300年祭で盛り上がっているようだが、天平の奈良は鑑真をはじめとする渡来人で賑わっていた。活気溢れた都と現代を比べることで、今をより良くする術があるような気がしてならない。





平成22年4月5日(月)
 いろいろあった。大好きな赤木さんの個展に行く。いろいろ話があった中村好文さんとはじめて話す。もっと話したかったけどみんないなくなった。

 僕の親友が亡くなった。本当に悲しい。あんなへんなやつはいなかった。御柱ではないけれど、人は死んで生き返る。きっと。かれのよく行ったバーで献杯した。ラフロエグはうまい。うまいといった彼の顔が僕の目の前に出てきた。今は居ないけど、僕のなかでかれの子どものような笑顔だけが思い出せれる。合掌。白洲信哉。




平成22年4月5日(月)
週刊ポストに、“白洲信哉 ニッポンの神仏 連載第14回 〜藤原期の傑作が揃う幻の大寺〜”が掲載されました。





平成22年4月4日(日)

 里をいく御柱

 七年前に日程の都合で行けなかった茂木さんを誘って諏訪の御柱に行く。そのときにお世話になったマリオの熊沢さんの案内で、諏訪の地主神、守矢家の資料館を訪れる。入口に「神長官」の立て看板があり、ご神木の根元には古墳や小さなお宮さんがある。背後には神体山守矢山がそびえ、頂上には奥宮があるという。この地出身の藤森照信さんが設計した資料館には、御頭祭りで供えられる鹿やイノシシ、ウサギの剥製が並んでいた。75、奉納するそうだ。毎年4月15日のその祭りも興味深い。

 天候がすぐれず行くことができなかったが、霧ヶ峰にある「旧御射山遺跡」の古文書や、前宮と本宮の間には神宮寺が描かれていた。ここはシャクジも祀られている。いろんなものが積み重なっている。諏訪を簡単に「縄文文化」とくくることがあるが、かすかに残る「匂い」に敏感でありたい。御柱をみていると、大の大人が真面目な顔で、山から木を切り出し、里をひき山から落とす。上社には川越えという難所では、殺気立って目が血走っているものもいた。上社と下社は同じ諏訪大社ではあるが、気質もまったく違う。市町村合併という話もあるそうだが、「御柱にのれなくなる」と真面目に反対するそうだ。

 帰りがけに本宮にお参りする。七年の役目を終えた御柱はひっそりと倒されるそうだ。この地に出雲からうつられた建御名方神を、あの社を囲むようにして建てられた四本の柱が見守っているようである。近くの生島足島神社は社殿が中島に浮かんでいるのだが、僕にはそこに坐って動かないでくれと祈っているようにみえる。どうもそれに似ている。信州には御柱が各所に建てられている。


 守矢山


 御柱 上社は木肌を
 剥かないでひく


 川越


 本宮 ここの本殿は
 西を向いている


 山出し





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